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行列とは

複数の方程式の係数や、複数の入力から複数の出力を作る規則は、一列の数だけでは表しにくくなります。行列は、それらを行と列の位置に意味を持たせて整理し、一度に計算するための道具です。

1行だけの行列を行ベクトル、1列だけの行列を列ベクトルと呼びます。このサイトでは通常、ベクトルを列ベクトルで表します。

すべての成分が 00m×nm\times n 行列を零行列といい、文脈に応じて OO と書きます。同じサイズの行列 AA に対して A+O=AA+O=A です。

単位行列は、次の記事で学ぶ行列の積において数の 11 と同じ役割を果たします。

連立一次方程式

{2x+y=5x3y=4\begin{cases}2x+y=5\\x-3y=4\end{cases}

の係数は (2113)\begin{pmatrix}2&1\\1&-3\end{pmatrix} にまとめられます。また、行列をベクトルに掛けると、ベクトルを別のベクトルへ移す規則を表せます。行列は単なる数字の表ではなく、関係や変換を計算できる形にしたものです。

Q行列の読み取りと計算★☆☆
A=(210435),B=(221013)A=\begin{pmatrix}2&-1&0\\4&3&5\end{pmatrix},\qquad B=\begin{pmatrix}-2&2&1\\0&-1&3\end{pmatrix}

について、AA のサイズ、a23a_{23}A+BA+BA-A を求めてください。

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a23a_{23} は第2行第3列です。和とスカラー倍は対応する成分ごとに計算します。

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AA2×32\times3 行列で、a23=5a_{23}=5 です。また、

A+B=(011428),A=(210435).A+B=\begin{pmatrix}0&1&1\\4&2&8\end{pmatrix},\qquad -A=\begin{pmatrix}-2&1&0\\-4&-3&-5\end{pmatrix}.
Q行列方程式を解く★★☆
B=(1102),C=(5120)B=\begin{pmatrix}1&-1\\0&2\end{pmatrix},\qquad C=\begin{pmatrix}5&1\\2&0\end{pmatrix}

のとき、2AB=C2A-B=C を満たす行列 AA を求めてください。

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2A=B+C2A=B+C と変形し、対応する成分ごとに計算します。
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A=12(B+C)=12(6022)=(3011).A=\frac12(B+C)=\frac12\begin{pmatrix}6&0\\2&2\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}3&0\\1&1\end{pmatrix}.
Q成分から未知数を決める★★★
(a+b2ab1)=(5621)\begin{pmatrix}a+b&2a\\b&1\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}5&6\\2&1\end{pmatrix}

を満たす a,ba,b を求め、すべての成分が一致することを確認してください。

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右上と左下の成分からそれぞれ a,ba,b を求めます。
ANS解答を見る

2a=62a=6 から a=3a=3b=2b=2 です。このとき左上も a+b=5a+b=5、右下も 1=11=1 となるため、行列全体が一致します。