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基本的な微分公式

定数関数 f(x)=Cf(x)=C では差の商が常に0なので f′(x)=0f'(x)=0 です。一次関数 mx+bmx+b では差の商が mm なので導関数も mm です。

正の整数 nn に対して二項展開を使うと

(x+h)n−xnh=nxn−1+(n2)xn−2h+⋯+hn−1.\frac{(x+h)^n-x^n}{h}=nx^{n-1}+\binom n2x^{n-2}h+\cdots+h^{n-1}.

h→0h\to0 で残るのは最初の項だけなので ddxxn=nxn−1.\frac{d}{dx}x^n=nx^{n-1}. 負の整数指数は商の微分から同じ式を得ます。xpqx^{\frac{p}{q}} は実数上での定義域に注意が必要で、たとえば x\sqrt{x} の公式 12x\frac{1}{2\sqrt{x}} は x>0x>0 で使います。

自然指数関数では

ex+h−exh=exeh−1h→ex\frac{e^{x+h}-e^x}{h}=e^x\frac{e^h-1}{h}\to e^x

なので (ex)′=ex(e^x)'=e^x です。一般に a>0a>0 なら (ax)′=axlog⁡a(a^x)'=a^x\log a。逆関数の関係から (log⁡x)′=1x(\log x)'=\frac{1}{x} は x>0x>0 で成り立ちます。

ラジアンで測ると lim⁡h→0sin⁡hh=1\lim_{h\to0}\sin \frac{h}{h}=1 です。加法定理より

sin⁡(x+h)−sin⁡xh=sin⁡xcos⁡h−1h+cos⁡xsin⁡hh→cos⁡x.\frac{\sin(x+h)-\sin x}{h} =\sin x\frac{\cos h-1}{h}+\cos x\frac{\sin h}{h}\to\cos x.

したがって (sin⁡x)′=cos⁡x(\sin x)'=\cos x。同様に (cos⁡x)′=−sin⁡x(\cos x)'=-\sin x、tan⁡x\tan x は cos⁡x≠0\cos x\ne0 で (tan⁡x)′=1cos⁡2x(\tan x)'=\frac{1}{\cos^2 x} です。

関数導関数実数上の主な定義域
CC00R\mathbb R
xnx^n(整数 n≥1n\ge1)nxn−1nx^{n-1}R\mathbb R
x−nx^{-n}−nx−n−1-nx^{-n-1}x≠0x\ne0
exe^xexe^xR\mathbb R
axa^x(a>0a>0)axlog⁡aa^x\log aR\mathbb R
log⁡x\log x1x\frac{1}{x}x>0x>0
sin⁡x\sin xcos⁡x\cos xR\mathbb R
cos⁡x\cos x−sin⁡x-\sin xR\mathbb R
tan⁡x\tan x1cos⁡2x\frac{1}{\cos^2 x}cos⁡x≠0\cos x\ne0

定数 cc について (cf)′=cf′(cf)'=cf'、(f±g)′=f′±g′(f\pm g)'=f'\pm g' です。

逆三角関数にも微分公式があります。たとえば (arctan⁡x)′=11+x2(\arctan x)'=\frac{1}{1+x^2} ですが、逆関数の微分を学んだ後に扱うと見通しがよくなります。

Q多項式★☆☆

f(x)=4x5−3x2+7f(x)=4x^5-3x^2+7 を微分してください。

HINTヒントを見る
各項を別々に微分します。
ANS解答を見る
べき公式と和の公式から f′(x)=20x4−6xf'(x)=20x^4-6x です。
Q指数・三角関数★★☆

g(x)=2x+3cos⁡x−log⁡xg(x)=2^x+3\cos x-\log x の導関数と定義域を求めてください。

HINTヒントを見る
2x2^x では log⁡2\log2 が現れます。
ANS解答を見る
定義域は x>0x>0。g′(x)=2xlog⁡2−3sin⁡x−1xg'(x)=2^x\log2-3\sin x-\frac{1}{x} です。
Q平方根の端点★★★

f(x)=xf(x)=\sqrt{x} は x=0x=0 で微分可能ですか。

HINTヒントを見る
右側の差の商を直接調べます。
ANS解答を見る
h−0h=1h\frac{\sqrt h-0}{h}=\frac{1}{\sqrt h} は h↓0h\downarrow0 で有限値へ収束しません。定義域の端点で右微分を考えても有限ではなく、通常の意味で0では微分可能でありません。