コンテンツにスキップ

命題と論理記号

「2は偶数である」は真の命題、「5は偶数である」は偽の命題です。「何時ですか」という疑問文や「計算せよ」という命令文は命題ではありません。x>2x>2xx の範囲や値が未指定なら、通常は真偽が定まりません。

PPQQ¬P\neg PPQP\land QPQP\lor QPQP\Rightarrow QPQP\Leftrightarrow Q

論理和 PQP\lor Q は、通常は両方が真の場合も含む「少なくとも一方」です。

前件 PP が偽なら、主張に反する例は発生していないので含意は真と定めます。たとえば「4より大きい偶数 nn がある条件を満たすなら…」を対象が存在しない範囲で述べると、自動的に反例がなく真になることがあります。これを空虚な真と呼びます。

「ならば」は数学的条件の関係で、時間的・物理的な因果関係を必ず表すわけではありません。

PQP\Rightarrow Q に対し、

  • 逆:QPQ\Rightarrow P
  • 裏:¬P¬Q\neg P\Rightarrow\neg Q
  • 対偶:¬Q¬P\neg Q\Rightarrow\neg P

です。

証明

真理値表で P,QP,Q の4通りを調べると、両方の含意は常に同じ真理値を持ちます。また PQP\Rightarrow Q¬PQ\neg P\lor Q と同値で、対偶は Q¬PQ\lor\neg P と書けるので、論理和の交換法則からも分かります。

逆は一般には同値ではありません。「nn が4の倍数なら nn は偶数」は真ですが、その逆「nn が偶数なら4の倍数」は n=2n=2 が反例です。

これは集合で \cap が「かつ」、\cup が「または」、補集合が「否定」に対応することと同じ構造です。

必要条件・十分条件では、PQP\Rightarrow Q のとき「PPQQ の十分条件」「QQPP の必要条件」といいます。詳しくは必要条件・十分条件・同値条件で整理します。

Q真理値を求める★☆☆

PP が真、QQ が偽のとき、¬P\neg PPQP\lor QPQP\Rightarrow QQPQ\Rightarrow P の真理値を求めてください。

HINTヒントを見る
含意が偽なのは前件が真、後件が偽のときだけです。
ANS解答を見る

¬P\neg P は偽、PQP\lor Q は真、PQP\Rightarrow Q は偽、QPQ\Rightarrow P は真です。

Q対偶を作る★★☆

実数 xx について「x2<1x^2<1 ならば 1<x<1-1<x<1」の対偶を書き、なぜ元の命題と同値か説明してください。

HINTヒントを見る
1<x<1-1<x<1 の否定は x1x\le-1 または x1x\ge1 です。
ANS解答を見る

対偶は「x1x\le-1 または x1x\ge1 ならば x21x^2\ge1」です。PQP\Rightarrow Q¬Q¬P\neg Q\Rightarrow\neg P は真理値が常に一致するため、対偶を証明すれば元の命題も証明されます。

Q同値を二つの含意で表す★★★

真理値表または論理式の変形を使って

(PQ)((PQ)(QP))(P\Leftrightarrow Q)\Leftrightarrow\bigl((P\Rightarrow Q)\land(Q\Rightarrow P)\bigr)

を確認してください。

HINTヒントを見る
P,QP,Q が同じ真理値の場合と、異なる真理値の場合に分けます。
ANS解答を見る

P,QP,Q がともに真なら二つの含意はともに真で、両方が偽の場合も前件が偽になる含意を含めて二つとも真です。一方、真理値が異なる場合は、真から偽へ向かう方の含意が偽です。したがって右辺は P,QP,Q の真理値が一致するときだけ真となり、PQP\Leftrightarrow Q と一致します。