コンテンツにスキップ

線形結合と生成

いくつかの基本的な移動を組み合わせて、目的の移動を作れるか考えてみましょう。「右へ1」と「上へ1」を何倍かずつ使えば、平面上のどの移動も作れます。線形結合は、この「手持ちのベクトルから何を作れるか」を数式にしたものです。

線形結合で表せるかを判定する

Section titled “線形結合で表せるかを判定する”

一般に、ベクトルを列に並べた行列 A=(v1  vk)A=(\boldsymbol{v}_1\ \cdots\ \boldsymbol{v}_k) を使うと、

a1v1++akvk=ba_1\boldsymbol{v}_1+\cdots+a_k\boldsymbol{v}_k=\boldsymbol{b}

Ax=bA\boldsymbol{x}=\boldsymbol{b} という連立一次方程式になります。解があれば表せ、解がなければ表せません。

零ベクトルを材料に加えても作れる範囲は増えません。任意の aa に対して a0=0a\boldsymbol{0}=\boldsymbol{0} だからです。特に span{0}={0}\operatorname{span}\{\boldsymbol{0}\}=\{\boldsymbol{0}\} です。

Q基本的な線形結合★☆☆

a=(1,2)T\boldsymbol{a}=(1,2)^{\mathsf T}b=(2,1)T\boldsymbol{b}=(2,-1)^{\mathsf T} とします。(5,0)T(5,0)^{\mathsf T}ca+dbc\boldsymbol{a}+d\boldsymbol{b} の形で表してください。

HINTヒントを見る

成分を比較して c+2d=5c+2d=52cd=02c-d=0 を解きます。

ANS解答を見る

2cd=02c-d=0 から d=2cd=2c です。これを c+2d=5c+2d=5 に代入すると 5c=55c=5 なので c=1c=1d=2d=2 です。実際、

a+2b=(12)+2(21)=(50).\boldsymbol{a}+2\boldsymbol{b} =\begin{pmatrix}1\\2\end{pmatrix}+2\begin{pmatrix}2\\-1\end{pmatrix} =\begin{pmatrix}5\\0\end{pmatrix}.
Q生成される平面に入るか★★☆

u=(1,0,1)T\boldsymbol{u}=(1,0,1)^{\mathsf T}v=(0,1,1)T\boldsymbol{v}=(0,1,1)^{\mathsf T} とします。w=(1,1,3)T\boldsymbol{w}=(1,1,3)^{\mathsf T}span{u,v}\operatorname{span}\{\boldsymbol{u},\boldsymbol{v}\} に入りますか。

HINTヒントを見る

au+bv=wa\boldsymbol{u}+b\boldsymbol{v}=\boldsymbol{w} と置き、3成分を同時に満たす a,ba,b があるか調べます。

ANS解答を見る

第1成分から a=1a=1、第2成分から b=1b=1 が必要です。しかしこのとき第3成分は a+b=2a+b=2 となり、w\boldsymbol{w} の第3成分 33 と一致しません。したがって連立方程式に解はなく、w\boldsymbol{w} はこの線形包に入りません。

Q生成される平面を式で表す★★★

v1=(1,1,0)v_1=(1,1,0)v2=(0,1,1)v_2=(0,1,1) とします。(a,b,c)(a,b,c)span{v1,v2}\operatorname{span}\{v_1,v_2\} に属するための a,b,ca,b,c の条件を求めてください。

HINTヒントを見る
sv1+tv2=(s,s+t,t)sv_1+tv_2=(s,s+t,t) と成分比較します。
ANS解答を見る

(a,b,c)=(s,s+t,t)(a,b,c)=(s,s+t,t) なので a=sa=sc=tc=tb=s+t=a+cb=s+t=a+c が必要です。逆に b=a+cb=a+c なら s=a,t=cs=a,t=c と取って (a,b,c)=av1+cv2(a,b,c)=av_1+cv_2 と書けます。したがって必要十分条件は b=a+cb=a+c です。