コンテンツにスキップ

自律微分方程式・平衡点・相線

相線では平衡点を1本の数直線上に置き、f(y)>0f(y)>0 の区間には上向き、f(y)<0f(y)<0 の区間には下向きの矢印を付けます。矢印が平衡点へ集まれば安定、両側から離れれば不安定、片側だけ集まれば半安定です。

三つの平衡点と各区間で解が増加または減少する向きを示す相線
相線ではf(y)の符号を矢印へ置き換え、平衡点へ近づくか離れるかを解かずに読み取ります。

ロジスティック方程式を2通りで見る

Section titled “ロジスティック方程式を2通りで見る”

たとえば y=y2y'=y^2 では f(0)=0f'(0)=0。相線は両側とも上向きなので、0は左からは近づき、右からは離れる半安定点です。

ff が平衡点付近で局所Lipschitz連続なら初期値問題は一意で、異なる解曲線は交差しません。そのため非平衡解が有限時間で平衡解へ合流することもありません。一方、y=yy'=-\sqrt{|y|} のように一意性条件が崩れる方程式では、有限時間で0へ到達し、その後0に留まる解があり得ます。

Q基本:相線★☆☆
y=y(y2)y'=y(y-2) の平衡点と安定性を求めてください。
HINTヒントを見る
区間 (,0),(0,2),(2,)(-\infty,0),(0,2),(2,\infty) の符号を調べます。
ANS解答を見る
平衡点は0,2。符号は +,,++,-,+ なので、0へは両側から矢印が集まり安定、2からは両側へ離れて不安定です。
Q標準:線形化★★☆
y=sinyy'=\sin y の平衡点 00π\pi の局所安定性を判定してください。
HINTヒントを見る
f(y)=cosyf'(y)=\cos y
ANS解答を見る
f(0)=1>0f'(0)=1>0 なので0は不安定、f(π)=1<0f'(\pi)=-1<0 なので π\pi は局所漸近安定です。
Q発展:明示解との比較★★★
y=y(2y),y(0)=1y'=y(2-y), y(0)=1 を解き、相線から得られる長時間挙動と一致することを確認してください。
HINTヒントを見る
r=2,K=2r=2,K=2 のロジスティック方程式です。
ANS解答を見る
y=21+Ae2xy=\frac{2}{1+Ae^{-2x}}y(0)=1y(0)=1 より A=1A=1。したがって y=21+e2xy=\frac{2}{1+e^{-2x}}0<y<20<y<2 では右辺が正なので増加し、明示解も xx\to\infty で2へ近づきます。微分すると 4e2x(1+e2x)2=y(2y)\frac{4e^{-2x}}{(1+e^{-2x})^2}=y(2-y) です。