平面全体を作るために (1,0)T と (0,1)T があれば、さらに (1,1)T を加える必要はありません。3本目は最初の2本の和だからです。一次独立は、ベクトルの集まりにこのような重複した情報がないかを判定します。
係数をすべて0にすれば、どんなベクトルたちでも零ベクトルを作れます。一次独立で問うのは、それ以外の作り方がないことです。
同じベクトルを重複して含む場合も、1v−1v=0 という関係があるので一次従属です。
また、あるベクトルが残りのベクトルの線形結合で表される場合、その式を左辺へ移すと0でない係数を含む線形関係が得られます。逆に一次従属な有限集合では、0でない係数を一つ選んでそのベクトルについて解けば、そのベクトルを残りの線形結合で表せます。
ベクトルを列に並べた行列
A=∣v1∣⋯∣vk∣
を作ります。係数ベクトルを x=(a1,…,ak)T とすると、一次独立の条件は
Ax=0
の解が x=0 だけであることです。
平面 R2 では、一次独立なベクトルは高々2本です。3本目を置くと、最初の2本が平面を生成する場合はその線形結合になり、最初の2本が平行な場合はすでに従属しています。同様に、Rn で n 本を超えるベクトルは必ず一次従属になります。
この「独立に選べる最大本数」を一般の空間で表すのが、後で学ぶ次元です。
Q2本の一次独立性★☆☆
u=(1,1)T、v=(1,−1)T が一次独立か判定してください。
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au+bv=0 と置き、2成分を比較します。
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成分を比較すると a+b=0、a−b=0 です。2式を足して 2a=0 なので a=0、そこから b=0 です。零ベクトルを作る係数がすべて0の場合しかないため、2本は一次独立です。
Q3本の間の線形関係★★☆
e1=(10),e2=(01),w=(11)が一次従属であることを示し、係数がすべて0ではない線形関係を一つ求めてください。
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w を e1,e2 の線形結合で表します。
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w=e1+e2 なので、
−e1−e2+w=0です。係数 (−1,−1,1) はすべて0ではありません。したがって3本は一次従属です。これは、平面に3本の独立な方向を置けないこととも対応します。
Q本数が多い場合の線形関係★★★
v1=(1,0)、v2=(0,1)、v3=(1,a) とします。任意の実数 a に対して3本が一次従属であることを、具体的な線形関係で示してください。
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v3 を
v1,v2 の線形結合で表します。
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v3=v1+av2 なので
v1+av2−v3=0です。v3 の係数が −1 で0ではないため、これは自明でない線形関係です。したがって任意の a で3本は一次従属です。