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常微分方程式とは

各点の短い線分が傾きを示し、その流れに沿って解曲線が進む方向場
微分方程式は各点で解曲線の傾きを指定します。方向場は、式を解く前に解の全体像を見せます。

代数方程式 x2=4x^2=4 は未知の数を求めます。一方、y′=2yy'=2y は独立変数 xx に対する未知関数 y=y(x)y=y(x) を求めます。yy は従属変数とも呼ばれます。

たとえば y′=kyy'=ky は一階、y′′+y=0y''+y=0 は二階です。後者へ y=Acos⁡x+Bsin⁡xy=A\cos x+B\sin x を代入すると y′′=−yy''=-y なので確かに解です。

未知関数とその導関数が1次式として現れる an(x)y(n)+⋯+a1(x)y′+a0(x)y=g(x)a_n(x)y^{(n)}+\cdots+a_1(x)y'+a_0(x)y=g(x) を線形方程式といいます。yy′=1yy'=1 や y′=y2y'=y^2 は非線形です。線形方程式で g(x)=0g(x)=0 なら同次、g(x)≠0g(x)\ne0 なら非同次です。「非線形」と「非同次」は別の分類です。

通常の nn 階方程式の一般解には nn 個の独立な積分定数が現れますが、特異点や退化した方程式では単純に数えられません。

解は式だけでなく、方程式と初期条件を満たす区間も含めて考えます。たとえば y′=y2,y(0)=1y'=y^2, y(0)=1 の解 y=11−xy=\frac{1}{1-x} は x=1x=1 で発散し、初期点を含む最大存在区間は (−∞,1)(-\infty,1) です。

y′=3∣y∣23,y(0)=0y'=3|y|^{\frac{2}{3}}, y(0)=0 には y=0y=0 と y=x3y=x^3(さらに途中まで0に留まる解)があり、一意ではありません。右辺の yy 微分が0付近で連続でないため、上の定理は使えません。

方向場は各点 (x,y)(x,y) に傾き f(x,y)f(x,y) の短い線分を描いたものです。解曲線を正確に求めなくても増減を読めます。人口の成長、放射性物質の減衰、ばねの運動などは、変化率の法則を微分方程式にした数理モデルです。

Q基本:分類★☆☆
y′′+xy=exy''+xy=e^x の階数、線形性、同次性を答えてください。
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右辺と最高階導関数を見ます。
ANS解答を見る
二階線形・非同次です。y,y′′y,y'' は1次で、右辺が0ではありません。
Q標準:初期条件★★☆
y′=2yy'=2y の一般解を求め、y(0)=5y(0)=5 を満たす解を検算してください。
HINTヒントを見る
y=Ce2xy=Ce^{2x} を微分します。
ANS解答を見る
一般解は y=Ce2xy=Ce^{2x}。y(0)=C=5y(0)=C=5 より y=5e2xy=5e^{2x}。微分すると y′=10e2x=2yy'=10e^{2x}=2y です。全実数上で定義されます。
Q発展:存在区間★★★
y′=y2,y(0)=−2y'=y^2, y(0)=-2 を解き、最大存在区間を求めてください。
HINTヒントを見る
−1y=x+C-\frac{1}{y}=x+C とします。
ANS解答を見る
y=1C−xy=\frac{1}{C-x}。y(0)=−2y(0)=-2 より C=−12C=-\frac{1}{2}、したがって y=−21+2xy=-\frac{2}{1+2x}。特異点は x=−12x=-\frac{1}{2} なので、初期点0を含む最大存在区間は (−12,∞)(-\frac{1}{2},\infty) です。微分すると 4(1+2x)2=y2\frac{4}{(1+2x)^2}=y^2 です。